取材・執筆・推敲 書く人の教科書 古賀 史健(ダイヤモンド社)
1.論理的文章の構造
(1)主張
読者に伝わるように自分の言いたいことを主張する
(2)理由
主張した事の理由を論じる
(3)事実
主張や(主観的な)理由を下支えするための客観的な根拠、データ
2.説得でなく納得のある伝え方
(1)理屈っぽくお説教されているような伝え方ではNG
(2)いくら説得力があっても(例え論理的に正しくとも)相手から押し付けられると押し返したくなる
(3)自分ごとの課題を提示(課題共有)しないと、相手は納得してくれない
3.起承転結と序論、本論、結論
(1)起承転結だと起承(前フリ)が長過ぎる事が多い
①起承で前編、転結で後編の二部構成と考える
②前編だけでも作品成立させるには、起承転結の承が重要
(2)序論で結論を述べ、本論で理由を列挙し、結論でもう一度違った表現で結論を述べる
(3)起転承結
①起:世間で常識とされていることを述べる
②転:常識をくつがえす自分の主張(仮設)を述べる
③承:自分の主張の理由とそれを裏付ける事実や類例
④結:理由から導かれた結論
4.文章構成の考え方(価値の三角形)
(1)情報の希少性
コンテンツとして希少価値のある情報(ここにしかないオリジナリティ)を取捨選択すること
例:桃太郎でいう所の「きびだんご」
(2)課題の鏡面性
自分ごとで考えられる、感情移入できる、登場人物を応援できる気持ち
例:アクション好きな人なら、桃太郎でいう所の「鬼退治」の場面
(3)構造の頑強性
映像で考える所の一つの局面を表すもの(シーケンス)で文章(物語)を分けていく
5.文章表現
(1)リズム
①句読点、語尾(ですます、である調)、文末表現(断定、推量、伝聞)
②接続詞(But、Because)
③改行、漢字とひらがなのバランス
(2)レトリック(言い回し、比喩)
①具体的、映像的に(例:バケツをひっくり返したような雨)
②普遍的、一般的に(例:氷のような性格)
③遠距離で感覚的に例える(意外性を持たせる)(例:ミミズを飲み込んだような気分)
(3)ストーリー
論理的ストーリーとするには起承転結を意識する