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日本語が世界を平和にするこれだけの理由 金谷 武洋(飛鳥新社)

日本語が世界を平和にするこれだけの理由

日本語が世界を平和にするこれだけの理由

 

1.日本語と英語の違い
(1)日本語は共感を重視、英語は人間(誰が誰に)を重視
(2)挨拶例
 ①おはよう(朝早いですね、そうですねという互いの共感)
 ②Good Morning(I wish you a good morning.<あなたがいい朝である事をお祈りします>)
(3)挨拶例2
 ①はじめまして(お互いにはじまりましたねと共感している)
 ②How do you do?(直訳だとあなたはどうですか?)
  社交辞令であなたに興味を持っていますよとあいさつを示しているだけなので、
  I do my homework.等と杓子定規に答える必要はない

2.日本語は言語上、自己主張しない言語
(1)主語や目的語がない(なくても述語だけで文として成立する)言語 
(2)例:好きだ(わざわざ「私はあなたが好きだ」<I love you>とは絶対言わない)
(3)例2:寒いね(わざわざ「私は今寒いけど、あなたはどうですか?」とは言わない)

3.「は」の使い方
(1)主語でなく主題(これから話す事のきっかけ、内容)を表している
 ①例:りんごは、ここにあるよ
 ②例2:りんごは、もうたべちゃった
  → どちらの例も「りんごについて話しますよ」と最初に宣言しているだけ
(2)否定の「は」
 フランス語は話せません。(言外に「でも、英語は話せます」を含んでいる)
 → 相手との対立を避けきっぱり言わないように、部分否定で表現している