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感動する説明「すぐできる」型 犬塚 壮志(PHP研究所)

カリスマ予備校講師が初公開!  感動する説明「すぐできる」型

カリスマ予備校講師が初公開! 感動する説明「すぐできる」型

 

1.つまらない話の4パターン
(1)「は?」(話自体がわからない)
 認知の壁がある→「知らなかった事を今知った」と思わせて感動させる事
(2)「別にいいや」(話の内容は自分には関係ない)
 私事の壁がある→「他人事だと思ってたら、自分事だった」と思わせて感動させる事
(3)「そうは言ってもね」(話に自分も関係するが、自分にはできない、好きでない)
 獲得の壁がある→「今すぐ必要だ」と思わせて感動させる事
(4)「知ってるよ」(話は知ってるし、自分もやってみた)
 越える壁がない(対策なし)→聞き手のプロファイリング(知識レベル、理解度)を把握し、回避するしかない

2.対比させる
(1)ギャップを数値で示す(例:偏差値24でも医学部に受かる)
(2)平均値で示す(例:日本人の平均年収は432万円です)

3.因果関係で示す
(1)遠い因果関係で示す(例:ヨーロッパのルネサンス錬金術から始まったかもしれない)
(2)正しい原因で示し直す(間違い例:数学が苦手だから化学の計算問題も解けない→正しい例:問題文の読解力がないから数学も化学も応用問題だと解けなくなる)
(2)因果関係を逆転させる(例:やる気がないから勉強できないのでなく、勉強をまずやってみれば、やる気は後から出てくる<作業興奮>)

4.原因のパターン(見つけ方)
(1)取り違え(AだからBでなく、A’だからBだった)
(2)真因が複数あった(AだからBでなく、原因1と2がA、Bどちらにも影響させていた)
(3)原因と結果が相互作用していた(AだからB、だけでなくBだからAでもあった)

5.カットダウン(聞き手に必要なものだけに絞って説明する)→情報量を減らしながら質は落とさない説明
(1)抜粋する(優先して知ってほしい事だけ説明→ただし、なぜ優先順位が高いのかの理由説明も合わせて必要)
(2)要約する(結論だけをまとめて説明)
(3)抽象化する(例:ナトリウムは電気を流す、鉄も電気を流す→金属は電気を流す)

6.抽象化の(説明する時の)使い方
(1)分類(カテゴリー、ジャンル分け)(例:ナトリウム、鉄それぞれの説明をするのでなく、金属として分類してから説明を始める)
(2)テーマ、コンセプト(例:本論の説明の前に、何の説明か、目的、背景を説明する)
 →コンセプトを伝える=相手に1枚の絵(イメージ)が浮かばせる事

7.希少性
 自分の常識が希少性である事が多い(例:自分の会社、業界、職種の常識が他人にとっては希少性高い情報)