奇跡の経済教室 中野 剛志(KKベストセラーズ)
1.平成日本経済が成長しなくなった最大の理由はデフレ
2.インフレとデフレ
(1)インフレ
需要過剰、供給不足が継続する状態のこと
新自由主義
(2)デフレ
需要不足、供給過剰が継続する状態のこと
民主社会主義
3.インフレ/デフレ対策
(1)インフレ対策
「小さな政府」、財政支出削減、増税
金融引き締め
生産性の向上、競争力強化(規制緩和、自由化、民営化、グローバル化)
(2)デフレ対策
「大きな政府」、財政支出拡大、減税
金融緩和
産業保護、労働者保護(規制強化、国有化、グローバル化抑制)
戦後日本の輸出依存度でみても10〜15%程度の内需大国(貿易立国ではない)
4.銀行と預金
(1)銀行が預金を集めてから貸すのでなく、銀行から貸し出すことで預金が創られる(信用創造)
(2)銀行の貸出しは、借り手の返済能力に制約される
(3)借り手の資金需要がないと、貨幣(預金)の創造ができなくなる
(4)量的緩和(マネタリーベース増大)では、貨幣供給量は増えない
5.貨幣価値(貨幣の目的)
「通貨」の価値は、納税手段を持たせていること
6.機能的財政論
(1)財政赤字は、それと同額の民間貯蓄(預金)を生み出す
(2)政府は企業や家庭と異なり、自国通貨発行権があるため、借金(国債)返済不能にはならない
(3)税は、物価調整、所得再分配に用いる(財源確保のための増税はNG)
7.政府と税収
(1)税収=税率×国民所得
(2)政府は税率を上げて税収を増やそうとしても、国民所得は景気次第のため、思い通り税収は増やせない