2013年以前のブックレビューも随時追加中

外資系の交渉術 岩城 徹也(こう書房)

タフな商談を必ず勝ち取る 外資系の交渉術 思いどおりの結果を得る6つのメソッド

タフな商談を必ず勝ち取る 外資系の交渉術 思いどおりの結果を得る6つのメソッド

 

1.Win-WinからOne Teamへ
(1)One Teamにはギブ&テイクや誰かのためという考えはない
(2)1対1でなく、少なくとも3人以上のプレーヤー(自分、客、会社)で考える
(3)For(〜のため)からWith、Together

2.交渉クロージング(交渉成立を最後に確認する行為)のハードルを徐々に下げるテクニック
(1)4つの質問(SPIN)
 ①状況質問(Situation Questions)(例:従業員数は何名?)
 ②問題質問(Problem Questions)(例:現在、〇〇の故障はありますか?)
 →②までは相手(顧客)に話してもらう(傾聴)
 ③示唆質問(Implication Questions)(例:②がYesなら、こんな問題が大変では?)
 →②の問題のうち速やかに解決すべき問題(issue)が出た瞬間が、こちらから③の質問(提案)をするチャンス
  (issueが出てくるまではずっと傾聴し、こちらから提案してはいけない)
 →無駄な時間/労力/費用、責任/信用問題に関し、現状/理想/最悪ケースを仮定して質問
 (もし○○なら、こうなりませんか?)
 ④解決質問(Need pay of Questions)(例:③が深刻にYesなら、こんな解決が必要では?)
 →解決方法(=利益)に納得してもらえれば、相手から自然に「買いたい」意思表示の言葉が出てくる
 (例:いつからこのサービスは使えますか?)
(2)3つの提案(FAB)
 ①特徴(Feature)(例:商品、サービス内容を述べる)
 ②利点(Advantage)(例:①により他社よりよくなる点を強調)
 ③利益(Benefit)(例:②により得られる具体的な利益を強調)
 →提案は利益に直結した説明でないと意味がない

3.値上げ交渉のテクニック(Winning Prize)
(1)価格以外のものに関心を移し、価格交渉を成立させる
(2)目的を強調する
 ①長期的な投資である
 ②将来(ビジョン)を見据えた計画にマッチしている
 ③客先の特別サービスをしているからこそ生まれた価格となっている

4.説得のテクニック
(1)数字、事実、論理で説得する
(2)結局は事前準備(下調べ)しておく事(当たり前の作業)

5.顧客ですらわかっていないビジョンを引き出すテクニック
(1)オープンな質問をする(例:あなたの業務、会社の理想の形は?)
(2)過去、現在から未来を意識した質問をする(例:過去はどうでした?今こうなら今後どうしたいですか?)
(3)相手が答えるのは時間がかかる(沈黙しても待つこと)
(4)バックトラック(相手が発した言葉をそのままオウム返し)
 →言葉の内容を理解できなくとも、オウム返しすることでまずは感情共有すること

6.値下げ要求(とにかく料金を見せてくれ)に対するテクニック(サイドステッピング)
(1)今は一般的な料金表しかないため、参考になりませんと断る
(2)提供できる最適なサービスを調整した上で、マッチした料金を提案する
  →現在の状況と課題を教えてくださいと質問で切り返す

7.提案の話し方
(1)話は3つだけに絞る(結論は最後の1つ)
 ①相手の現状と課題を示す
 ②課題解決した理想の状態を示す
 ③課題解決策を示す(結論)
(2)利益→料金→利益の順で料金提示する
 料金は必ず利益とセットで説明する
(例:この費用によって○○作業が半減し、エンドユーザに○○する時便利になります)

「空気」で人を動かす 横山 信弘(フォレスト出版)

「空気」で人を動かす

「空気」で人を動かす

 

1.空気が変わる原因
(1)社会的手抜
 人が増えれば増えるほど手抜きをしてしまう集団心理
(2)外来価値観
 新しい人が組織に入ることで新しい価値観が持ち込まれる
(3)意味の偽造(作話)
 過去にやった事を正当化するため言い訳する

2.間違った対策
(1)にわかコーチン
 ①相手にアドバイスや提案はしないこと(質問のみ)
 ②ただし、相手自身答えがないのに質問で掘り下げても無意味(誘導尋問になる)
(2)意識調査(アンケート)
 元々考えたこともない事をアンケートで質問されても、適当に(理由もなく)回答するだけ
(3)過剰承認
 ねぎらい、ほめる言葉のかけ過ぎ
(4)金銭的報酬
 アンダーマイニング効果(過正当化効果)
 →元々やる気があって行動していたのに、お金をもらうために行動(やる気自体は低下)してしまう

3.空気の変え方
(1)リーダーが情報発信(最低8ヶ月)
 ①4W2H(ぼかし表現をしない)
 ②「ベスト、積極的、全力」などのぼかし表現は禁止
 ③When,Where、Who、What、How much、Howの4W2H で表現する
  →Why(理由)は説明しない(理由など説明しなくとも納得できるような細かい説明をする)
(2)ティーチング
 ①決められた型、原理原則を徹底して反復確認
 ②あるべき姿と現実を数字で示す
 ③相手(担当)の役割を教える
 →上から目線(指示する)のでなく、間接話法(例:社長も言ってたんだけど)と切り出して説明する(独白)

コンサルタントの仕事力 小宮 一慶(朝日新書)

コンサルタントの仕事力 (朝日新書)

コンサルタントの仕事力 (朝日新書)

 

1.(相手の話を)聞く時の注意
(1)自分の(勝手に思い浮かんだ)アイデアで簡単に解決しない
相手の話を細かく聞いて仮説検証しないと正しい答え(解決策)にはたどり着けない
(2)ノイジー・マイノリティ(相手の声が大きいだけで実際は少数意見)に惑わされない
サイレント・マジョリティを聞き分けること

2.コミュニケーションは意味+意識
 意味はメール、文章で伝わるが、意識は直接会って話さないとわからない

運は操れる DaiGo(マキノ出版)

運は操れる (望みどおりの人生を実現する最強の法則)

運は操れる (望みどおりの人生を実現する最強の法則)

 

1.運にまつわる真実
(1)運のいい人
 ①粘り強い人(他の人より準備し、何度もたくさんの事を試しているに過ぎない)→その結果が運がよくなる
 ②短期的な不運にとらわれず、その後の長期的な幸福度がどう上がるか考え、行動や生活習慣を持続的に変えていくこと
 ③自分が幸運だと思える証拠を集め、思い込みを強化している(リチャード・ワイズマン)
  →アズイフの法則(as if〜:自分は幸運な人なんだと思って行動してみる)
 ④外向性が高く(社交的)、神経症的傾向が少なく(物事に動じない)、開放性の高い(好奇心旺盛)
  →内向的な人は、外交的な人を友人とする戦略が必要
 ⑤誠実(クソ真面目)だけでは報われない
  →正しい方法で努力しない限り、どれだけ努力しても運はつかめない
  →正しい方法を見つけるには、いろんな方法を試行錯誤するしかない
 ⑥協調性(人に合わせる)だけでは運はつかめない
  →周囲を気にし過ぎる人は、マイペースで自由な人のマネをするとよい
(2)運の悪い人
 成果のつかめない人

2.不安に強くなる
(1)脱フュージョン
 ①ネガティブな考えを点数化する(これは以前の最高の落ち込みよりは少ないから60点など)
 ②不安になったら歌にする(「いらいらーするー」と節をつけて笑ってみる)
 ③擬人化(悲しみさんと名付けてみる)
 ④列車法(列車に例えてだんだん遠ざかるイメージを作る)
(2)失敗ノート
 他人の失敗、不運をノートにつけておく(自分の失敗は強烈な記憶となるので通常ノートする必要なし)
 例1:ソニーのケータイ+カメラがiPhoneに負けたのは、自部門にあるデジカメ部門との組織的対立が原因
 例2:ポラロイド社が自社のカメラが売れなくなるから、デジカメ参入断念し、結果的に市場失う
 →ただし、自己充足的予言(自分の失敗を引きずり不運だと自己暗示)になったら、毎日記録し、実は小さな悩みだと気づける
(3)ビッグウィン仮説
 ①たった一度のビッグウィン(大当たり)に惑わされ、ギャンブルがやめられない事
 ②直感(=なんとなく決める事)は自分の経験の中からの総合判断
  →ただし、過去に偶然起きた幸運(大きな成功)は過信しないようにする(冷静に割り引いた方がよい)
(4)スリー・グッド・シングス(成功ノート)
 ①毎晩、今日良かったことを3つ書き出す(ピークエンドの法則:うまくいったこと、印象的だったことを思い浮かべる)
 ②コンフォート・ゾーン(居心地はいいが、いつも通り変化のない状態)の外に向けた出来事を良かったこととして書き出すこと
 ③努力した事(事前に準備した事)、戦略(どう準備するか決めた事)、選択(状況に対し、どう選択するか)を記録する

3.試行回数を増やす
(1)自分にかけるピグマリオン効果(思い込みを強化する)
 結果的に行動を起こす時の不安(恐怖)を抑え、試行回数を増やせる
(2)レジリエンス(反発性、弾力性:失敗しても立ち直る力)を高める
 ①失敗した時の感じたネガティブの感情を具体的に書き出す
 ②運動する
  20分有酸素運動ドーパミン放出により、その後3〜4時間は認知、行動、考察力が高まる
 ③呼吸法
  タクティカル・ブリージング(鼻から4秒吸う→4秒息を止める→4秒かけて口から吐く→4秒息を止めるの繰り返し)
 ④瞑想する
  数息観(お腹を突き出して座る→1.5m先を薄目でぼんやり見つめる→呼吸を10まで数える→1から数え直すの繰り返し)
  →随息観(ヴィパッサナー):呼吸を意識しつつ、周囲の環境にも半分意識を向ける

4.チャンスに気づき行動に移す
(1)ワーキングメモリ(同時並行処理は最大7つまで)を解放する
 ①1つの仕事が終わったら、すぐに頭の中を解放する(選択→決断のスピードを高める)
 ②頭の中を解放しておかないと、周囲の変化に鈍感で気づく力が低下してしまう
(2)セレンディピティ戦略
 ①対戦相手のいるゲーム(ボード、カードなど)をする
  →瞬間的な選択と決断を繰り返すことで、直感(ひらめき)が磨かれる
(3)コミュニケーション戦略
 ①相手に伝えることは一点に集中する(ハロー効果の逆利用)(自分はこういう人だと一言で言えること)
  →仕事でも一つの得意分野のみ強調しておけば、苦手な仕事は回ってこなくなる

もしもウサギにコーチがいたら 伊藤 守(大和書房)

図解 もしもウサギにコーチがいたら―「やる気」を引き出す33の方法

図解 もしもウサギにコーチがいたら―「やる気」を引き出す33の方法

 

1.ウサギのタイプ
(1)コントローラタイプ
 行動・決断は早いが、感情表現苦手(ストレートな物言いしかできない)
(2)プロモータタイプ
 アイデア生み出す瞬発力はあるが、飽きっぽい
(3)アナライザタイプ
 分析力・正確性は高いが、変化・混乱に弱い
(4)サポータタイプ
 援助・協調性は高いが、決断力がない

2.問題解決の糸口(視点の移動)
(1)問題に対する態度(謝罪の方法)
(2)問題からの逃げ方
(3)(そもそも)何が問題なのか明らかにする
(4)問題を放置できないか検討
(5)他に解決できる人を探す
(6)過去に似た問題をどう解決したか参考にする