なぜ与太郎は頭のいい人よりうまくいくのか 立川 談慶(日本実業出版社)
1.与太郎とは
(1)頑張るとか幸せとかいう価値観(了見)すら考えてもいない感覚で生活している
幸せかどうかを常に確認しなければ気がすまないのは、不幸といえる
(2)他者の意見に従い(巻き込まれ)、拒否しない(完全信用)
(3)主導権を相手に握らせながらも、自らも主導権を握っている
2.喜び
(1)ニュートラル思考
①プラス思考(落ち込み悩む事=マイナス思考を否定)だけでは薄っぺら
②非マジメ(時には真面目、時には不真面目)がよい
③二元論(善悪、勝ち負け、勝者敗者等で全てはっきりさせる)の否定
→勝ち組に全員は入れない(負け組、落ちこぼれへのいじめの原因)
(2)勘違いしてみる
①自分以外の人の凡ミス(勘違い)も許容してあげる
②自分が凡ミスしても大したことないと受け止めてあげる
(3)バカになる
①知性がないと本当の「バカ」になれない
②スキのある人(=バカな人)でないと魅力的でない
3.怒り
(1)我慢
①「慢」は他人と比べて自分が勝っていると思い上がる心の事
②辛さに対し、マイナス感情で立ち向かうイメージ
(2)辛抱
①辛さを抱いて耐え忍ぶ
②辛さを愛情を持って受け入れるイメージ
(3)アンガーマネジメント
①怒りを感じたら、まず自分を俯瞰して(天からの目線で)見つめてみる
②周りに人がいるなら、大多数を味方につけるには、どう受け答えすべきか考えてみる
(4)怒り
共同価値観の崩壊
(5)怒りっぽい人
①そそっかしい人、頭の回転が速い人は怒りっぽくなりがち
②説明不足な人は怒られやすい(聞いてる人が怒りっぽくなる)
③説明が通じにくい、そそっかしい人は怒りっぽくなる
4.哀れみ
(1)自分のダメなところ(=人と違っているところ)こそ、神様に見出された才能(=マネタイズすべきところ)
ただし、現実と自分の才能をどうリンクさせるべきかは熟考を要する
(2)見方を変えるといいことだらけ(=ないものをねだるのでなく、あるものを上手く活かせ)
①ゴマをする→元気づける力がある
②そそっかしい→頭の回転が早く、機敏
③落ち着きがない→切り替えが早い
④愚痴っぽい→客観的で冷静
⑤暗い人→陰で黙々と努力ができる慎重派
(3)自惚れの気持ちでよいので、自分を大事にすること
(4)生産性の悪い人間は社会に必要ないという思いが積み重なってしまうと
身障者は社会の迷惑だという身勝手な考えに至ってしまう
5.楽
(1)コツコツやってもいいけど、結果は求めないこと(神様にゆだねてしまおう)
予測できないこと(将来の結果)を考えて不安になってもしょうがない
(2)手を抜くのでなく力を抜く
①手を抜く:効率を求めるあまり拙速な状態(短期決戦で焦っている)
②力を抜く:リラックスして気長、柔軟な姿勢(長期戦に向き合う)
(3)楽しいことは「楽」なことではない
①やっていること(仕事等)はすぐに楽しくならない(短期的につまらないと判断しないこと)
②本当に楽しいことは、楽な手順では見つからない
③最初から楽しいことはすぐに飽きてしまう
④楽でない(=手間)があるからこそ、飽きずに楽しさが増える
⑤自分なりのカスタマイズ(物語)ができると飽きなくなる(=持続可能性)
6.色恋(まじめな人が陥りやすい罠)
(1)ストーカーになりやすい
(2)ゆとりがないため、他人に対する「許し」もない
(3)自分がこんなに真面目なのだから、他人も真面目になるべきだと思ってしまう
(4)自分が思うほど、他人は自分のことなんて気にしていない(メタ認知)
7.お金
(1)お金は「今、目の前」のために使うこと
目の前の楽しみよりも将来の不安にお金を使っている(例:生命保険)
(2)貯金より貯人
お金より人に投資したほうがいい
8.ばくち(勝負)
(1)勝ち(合格、昇進等)をゴールにしない
(2)勝ちをゴールにすると、ゴールした時点で人格が崩壊してしまう
(3)日々の積み重ね自体を目標にすること