落語に学ぶ粗忽者の思考 立川 談慶(WAVE出版)
1.人との関わり方
(1)自信満々な人(雄弁に話す人)は信用できない
①きめ細やかさ、誠実さのある人は慎重に言葉を選んでいるはず
②自信満々な人はたいていどこか勘違いしている人が多い
(2)嫌い、許せない人がいてもそのままにしておく(許す必要はない)
多様性(世の中にはいろんな人がいる)を認めるだけでよい
2.自分の許し方
(1)自信がなくて当たり前と思うこと
誰でも最初は自信のない状態から始めている
(2)らしく、ぶらず
①自分らしくすること
②自分以外の無理をして〜ぶらないこと
(3)教養とは
①一人で心ゆくまで楽しめるもの
②友達がいないといけないという強迫観念は不要
3.仕事の考え方
(1)自分と相手の間のちょうどいい点を見つける
双方対立している時は、双方の真ん中にちょうどいい点(正しいこと)がある
4.ひとりの過ごし方
(1)自分自身の強みや弱みを棚卸しする
①ひとりでいる時にこそ自己分析して、自分を見つめ直してみること
②メタ認知力(自分がどう行動したら相手はどう感じるかを事前察知する力)も高まる
③弱みを見つめ直すのは辛いが、その裏返しの強みも見えてくる
(2)自分をほめる
(例え失敗した時でも)「大丈夫、お前はよくやっている」とほめること
(3)ひとりで笑う
顔の筋肉を笑顔にすると、脳の誤作動が起きて、脳が楽しいと感じてくれる
5.生き方の哲学
(1)ご縁に恵まれるために
①どんなときも「起こったこと」を受け入れること
②自分の力ではどうしようもない大きな力を信じて、今できることに尽力すること
(2)コミュニケーションの「間」を意識する
①話のスピードが速くなり過ぎない
自分に自信がない、相手を信頼していないとスピードが速くなりがち
②間を差し挟む余裕すらない調子で話さない
相手の注意、関心を引きつけるためにも一瞬黙る、間をためること
(3)鋭い人より鈍感な人が信頼される
①鋭い人は組織では重宝がられるが、抜け目がないと思わるため、深い信頼関係が築けない
②鈍感な人は役に立たないようでいて、組織全体の潤滑油、中和剤的な能力がある(極端な意見を正常化できる)
③鈍感な人は生真面目な分、深い信頼関係が築きやすい