理系読書 犬塚 壮志(ダイヤモンド社)
1.読書の効果の高め方
(1)問題意識を明確にする
①なるべく早く解決したい困り事は何か?
②「ない」ものを見つける(例:なぜうまくいかない?、自分には○○が足りない)
(2)問題解決した後、どうしたいか(どうなりたいか)を設定する
そもそも問題解決が誰の何の役に立つの?
(3)情報の活用
精密化リハーサルを行い、短期記憶を長期記憶へ移す
→新たに得られた知識を既知の知識と結びつけながら、構造を理解して反復する(現実世界でやってみる)こと
(4)学習の4段階
①無意識的無能(知らないしできない)
②意識的無能(知っているができない)
③意識的有能(意識すればできる)
④無意識的有能(意識しなくてもできる)
→読書:①から②に上げただけ、実践/反復練習:②から③、④へステップアップできる
→究極は④の段階(忘れてしまってもよい):意識しなくとも必要な時にできる(=自分のモノにしている状態)
2.読解力を高める
(1)読解力とは
①語彙力:言葉の意味を知る力
②構文力:文の意味を理解できる力
③文脈力:文章の繋がりや流れ、物事の筋道や背景を理解する力
(2)文脈を理解する
メタデータ(本の発行日、著者プロフィール、目次)をチェックする
(3)スクリーニング(読むべき情報だけピックアップする)
(4)クリティカルシンキング(著者の解釈を鵜呑みにしない)
(5)仮説検証
自分に今まである知識や経験と本から得た新しい情報を組み合わせる
3.検証実験
(1)実体験からの経験が最強の学習素材
①「わかっている」と「やってみる」の間
「やってみる」と「できる」の間には大きな隔たりがある
②試し打ちは早めに小さな失敗として早めにしておく
③読む:やってみる=1:5(一度読んだら、5回はやってみること)
④「読む」(入力)より「やってみる」(出力)に時間をかけたほうが身につきやすい
(2)仮説、気づき、アイデアとは
①本から抽出した情報を自分なりにアレンジした情報
②忘れないように一元化して保存しておく
(3)1分でできる実験プラン
①読んだらすぐに「目標」と「期日」を設定し、即実験してみる
②新しい知識はすぐに口頭説明で「使ってみる」
③新しいスキルは反復練習で「繰り返す」
4.評価
(1)行動と成果をセットで評価
①読書で行動はどう変わったのか?
②行動よりどんな成果が出たのか?
③得られた成果により当初の問題は解決できたか?
(2)自己評価のポイント
①自分のアウトプット(やったこと、話したこと)をモニタリング
②問題点を発見したら調整(コントロール)
→①と②は同時に行わない(今はモニタリングに集中、それが終わったらコントロールといった具合)