30の都市からよむ世界史 神野 正史(日本経済新聞社)
1.エルサレム
(1)古代はカナンと呼ばれる
(2)BC1300頃、ヘブライ人(自称ユダヤ人)が移住
(3)ダビデがエルサレム(平和のある場所)に都を建設
2.アテネ
(1)知恵の女神(アテナ)と海の神(ポセイドン)が守護神の座を取り合った都市
(2)処女(パルテノス)であるアテナを祭ったのが、パルテノン神殿
(3)ドーリア式建築のエンタシス(柱の中ほどをふらませる技法)は、日本の法隆寺、唐招提寺でも使用
3.京都
(1)「四神相応」の地は、最良の土地
北に岩(玄武):船岡山
東に川(青龍):鴨川
南に大池(朱雀):巨椋池(現在は干拓され消滅)
西に街道(白虎):山陰道
(2)西側の桂川に近い右京は、湿地帯のためマラリア発生により荒廃
①左京の北と東が栄える
②16世紀には二条通を境に上京、下京となる
4.ローマ
(1)世界最古のコンクリート(天然セメント)建築
(2)100万の人口を支えた水道
(3)無防備都市(非武装都市)宣言
第二次世界大戦時にローマ、フィレンツェ、ベネツィアはドイツ占領後も破壊されず
5.パリ
(1)セーヌ川のシテ島定住のパリシイ人(ケルト族)が由来
(2)今の家屋の多くは第二帝政期(ナポレオン三世=甥のルイ)に建築
6.アムステルダム
(1)アムステル川をせき止めるダムが名前の由来
(2)オランダ商人は貿易に布教(宗教)を持ち込まなかった(スペイン、ポルトガル等のカトリック教国との違い)
7.ロンドン
(1)ローマ人がブリテン島南部に築いた町がロンディニウム
(2)1666年のロンドン大火以降、レンガと石造り以外の建築物禁止
(3)1680年世界初の火災保険会社「ファイアオフィス」設立
(4)シティはロンドンとは別の市長、警察
(5)西部は富裕層、東部は工業地帯やスラム街
(6)霧の都の原因は化石燃料(煙、すす)
(7)ニュータウン法(郊外にニュータウンを開発し、同一街に職場と居住地を作る)
8.ニューヨーク
(1)緯度約41度は青森県と同じ
(2)1625年オランダ西インド会社がマンハッタン島をニューアムステルダムと名付ける
(3)オランダ人が壁を建設した場所がウォールストリート
(4)1664年イングランドのヨーク公が軍艦を派遣し、ニューヨーク(イギリス領)となる
(5)1673年オランダがニューヨークを奪還し、ニューオレンジと改名(ただし、翌年すぐイングランドが占領)
(6)1904年に地下鉄が開通
(7)1934年にマンハッタンに443メートルのエンパイアステートビル
9.ウィーン
(1)オスマン帝国による2度の侵攻(1529、1683)をハプスブルク家が撃破
10.リオデジャネイロ
(1)リオ・デ・ジャネイロ(1月の川)
(2)1807年ナポレオンがリスボン占領したため、1万5千人の王侯貴族達がリオデジャネイロに遷都
11.シドニー
(1)北米(1776年独立)に変わる植民地・囚人の流刑地として、イギリスがオーストラリアを開拓
(2)第二次世界大戦で日本軍が攻撃
12.シンガポール
(1)シンガプーラ(獅子の町)
マーライオン像の由来