2013年以前のブックレビューも随時追加中

オーケストラ指揮法 高木 善之(総合法令出版)

地球大予測〈2〉オーケストラ指揮法

地球大予測〈2〉オーケストラ指揮法

 

1.オーケストラ(管弦楽団)編成の決め方
(1)音量が大きい管楽器(ピッコロ〜チューバまで1編成約8名)で規模が決まる
(2)1管編成(バロック)で30名、2管編成(モーツァルト)で40名、3管編成(ベートーベン)で60名、4管編成(ワーグナー)で100名が目安
(3)弦楽器以外はソリストの場合が多いため、ソリストに出すアインザッツ(長い休符の後にある演奏の再開合図)は重要

2.指揮者と演奏家(プロ)との関係
(1)音楽にいい悪いはない(それを前提にしてコミュニケーションする)
 →質問された時の答えは「あなたはどう思う?」が通常の正解
(2)演奏家自身気づかないミスをした時だけ、本人にそっと確認する
 →ミスを共有化するのは効果なし(そもそもプロは自分でミスに気づき、自分で直すもの)
(3)指揮者はイメージだけ伝える(それを技術でどう表現するかは演奏家の仕事)
(4)オーケストラの理想(ワンネス:一体感)
 ①命令せず、拘束せず、自由に任せ、でも一つに結ばれていること
 ②任せることで自分の責任/権限が減るわけではない(自分と相手が一つになることが目的だから)
 →小さなことは任せる、もっとも重要なことも任せる
3.音量、テンポと楽器
(1)管楽器は(自分の楽器音量が大きいため)他の小さな弦楽器の音を聴きながら演奏できない
(1)低音楽器(コントラバス、チューバなど)は高音楽器(バイオリン)のテンポに合わせて弾くと(低音は音が伝わるのが遅いため)ズレる

4.曲の仕上げ方(無気力マンネリ練習しない方法)
(1)メンバ全員からイメージ、インスピレーションの意見を聞く(意見が出るまで10分は待つこと)
(2)意見にいい悪いはなく、全て参考にして各自が最高の音楽を目指すこと
(3)ゲネプロ(ゲネラルプローベ=リハーサル)
 本番のステージで通し練習する

5.子育て
(1)事実(例え子供がメガネ、ハゲであっても)だけ伝え、子供にどうすべきか判断させる
(2)ほめる、叱るはどちらもしない(ほとんどが親の価値観、主観の押し付けのため)