敏感すぎる人の「仕事の不安」がなくなる本 みさき じゅり(秀和システム)
1.HSP(Highly Sensitive Person)の特徴
(1)D(Depth of processing)
①何事にも意義や目的を見出そうとするため、どんな情報も深く処理してしまう
②短所:納得するのに時間がかかる、一度にたくさんの事ができない
③長所:先見性、洞察力あり
(2)O(Overarousal)
①神経の高ぶりすぎ
②短所:すぐに動揺、緊張する、あるいは逆にすぐに落ち込む、無意識にすぐ警戒してしまう
③長所:危機管理能力が高い
(3)E(Emotional intensity)
①感情の反応が大きい
②短所:泣き虫、大げさ
③長所:共感力が高い、顧客対応能力が高い
(4)S(Sensory sensitivity)
①刺激に敏感
②長所:品質向上力が高い
2.HSPの反応
(1)例:高圧的な人が身近にいる
①すぐに(相手が高圧的だと)察知(S)
②すぐに緊張する(O)
③(相手が話し出すとさらに)刺激を受けてしまう(E)
④(相手が話す内容を)深く考えてしまう(D)
(2)完璧思考でネガティブになった時の対処法
リフレーミング(自分を責めている思考を別の角度から捉え直す)
例:「コップに半分しか水がない」→「まだ半分も水がある」と捉え直してみる
「いつでも転職できる」を武器にする 松本 利明(KADOKAWA)
1.自分のブランドは「強み」でなく「持ち味」で決まる
(1)一般的な仕事の業績、実績の強みがあっても差はつけにくい(例:経理の仕事能力は誰でも大差なし)
(2)人から喜ばれるような仕事のやり方を一貫性を持って行うこと(持ち味は20歳くらいまでの環境、経験で形成される資質と言える)
2.自分軸は3階建
(1)土台は資質(自分軸のコア)
(2)土台の上にポータブルスキル
(3)一番上が専門性
①ただし、最近はテクノロジーの変化が激しいため突然不要となってしまう専門性もあり
②資質に合ったやり方で時代に合った専門性を磨く事
3.資質の見つけ方
(1)(自分以外の人が喜んでくれた事を思い出して)過去の実績を30個書き出してみる
①最初に書き出した上位5個は他の同業者と重なるスキルだから除外
②残り25個の中に独自性のある資質がある
③ただし資質として経歴書にまとめるのは3個まで(それ以上は情報過多で相手に伝わらないため)
(2)(書き出せない場合)まずは自分の弱点、欠点を(あえて)書き出してみる
→欠点の裏返しが自分の長所となる(欠点に対し、「いい意味で○○だ」と言い直してみる)
(3)どんな仕事を頼まれることが多いか考えてみる
(4)過去のトラブルをどのように解決したのかを具体的に(数値+名詞+感情を混ぜて)を振り返ってみる
4.ポータブルスキル
(1)資質や特定の業種、時代に依存しない共通、普遍的な能力の事(どんな業界、職種に行っても持ち運び可能な能力)
(2)PDCA、コミュニケーション、育成能力など
(3)想定外の変化に(早く)慣れる力
①馴染む→②学ぶ→③(組織内で)機能する→④(組織に)影響を与えるの順に慣れていく事
(①〜③をしないで、いきなり④はNG)
(4)ゼロベースで本質的課題を解決する力
知識でなく実践しないと全く身につかない
5.ポータブルスキルの身に付け方
(1)自分の資質(キャラ)に合ったやり方でコツが掴めるまで実践する事
(2)数年上の先輩からの話を聞く
(3)苦手なスキル(例:コミュニケーション)があったとしても、ポータブルスキルは全て必須のスキルのため、時間をかけて磨くこと
ヤバい集中力 鈴木 祐(SBクリエイティブ)
1.報酬感覚プランニング
(1)デイリータスク選択
今日手を付けないといけないタスクを2,3つピックアップ
(1つのタスクは長くても2〜3時間で終わるもの、一日のタスク数は最大でも5つまで)
(2)タスク実行時に発生しそうなトラブルとその対策を決めておく(ネガティブ思考とポジティブ思考はセットで用意する)
(3)いつどこでタスクを行うか決めておく
(4)どうやってタスク実行するか(具体的なプロセス)決めておく
2.儀式(毎回のルーティン)
(1)達成バイアス
重要な仕事があるのに、ついつい簡単に終わる重要でない作業から始めてしまうこと
①「朝一番にカエルを食べろ!」(難しく重要な仕事から始めろ)がこれまでの定説
②達成バイアスはうまく利用した方がよい(ドーパミンが高まり、タスクの全体量が上がるため)
(2)1日のはじめ
5分前後で片がつくタスクを行うこと(次の仕事へのパワーブースターとなる)
(3)記録をつける
①記録をつけると自己効力感(自分は継続できる人間だと信じることができる)が生まれる
②目標(ゴール)にマッチした記録をつける
例1:体重を減らしたいなら体重のみ記録(食事の回数、内容は記録しない)
例2:運動を続けたいなら、ジムに行った日数だけを記録(サボった回数は記録しない)
③記録は最低2ヶ月続けること
(4)小さな不快を継続させ、心の筋トレを継続する(例:利き手でない手でマウスを操作する)
①誘惑に耐えたという小さな成功体験が、自己への信頼感を育み、人生のコントロール感覚を高める
②成功率8〜9割程度の軽い難易度のものを選ぶこと(あまりに難易度が高いのはNG)
③5のルールで続けてみる(あと5回、あと5分、あと5ページetc..続けてから休むと言い聞かせる)
(5)儀式の連鎖
①一つの儀式(ルーティン)が確立したら、その次に行うべき作業を儀式として繋げていくと良い
②前に行った儀式の完了を次の儀式のトリガーにする
(6)儀式定着の目安
①最低でも週4回、それを6週間継続しないと定着(習慣化)しない
3.セルフイメージの書き換え
(1)自分オリジナルの肩書きを付けてみる(例:報酬感覚プランナー)
(2)セルフトーク(独り言)
①作業すべき事のみ指示する内容でつぶやくこと
②「大丈夫、調子がいいよ」といった意欲だけのつぶやきは効果なし
4.デタッチドマインドフルネス
遊びたい、めんどくさいといった感情から切り離し(距離をおいて)ひたすら観察する行為
5.セルフ・アクセプタンス
(1)失敗、悩み対処法
①友人が自分にどんな言葉をかけるか想像し、メモに書き出してみる
②今回の失敗、悩みだけで自分は生まれつきダメだと証明する事になるのか?と自問してみる
(2)1日の中で過去の失敗、悩みを思い出す時間帯を決めておく(最低2分自己批判なしで実施)
模倣の経営学 井上 達彦(日経BP社)
1.メタファー(Metaphor)
(1)Meta(〜を越えて)、phor(運ぶ)
→ある世界から別の世界へ境界を超えて運ぶ
(2)修辞学的メタファー(例:すし詰め状態)
未知のことを既知の例えで説明すること
(3)認知的メタファー(なぞかけ)
馴染みのない例えで馴染みのあることを説明する(〜とかけて、・・と解く。その心は〇〇)
2.ビジネスモデル
(1)キヤノン(インストールベース型)
消耗品やサービスから高収益を上げている
(2)楽天市場(プラットフォーム型)
出店料を抑えて(仮想)商店を増やす一方、買い物にポイントをつけて購買促進させている
3.探索
(1)観察(ありのままに見る)
(2)探索(遠い世界を見に行く)
(3)教師(誰をどう真似るか)
4.分析
(1)P-VARフレームワーク
①Position(どの業界、どの事業でビジネスするか)
②Value(提供している顧客価値は何か)
③Activity(収益(課金)と投資(業務活動)の仕組み)
④Resource(経営資源)
(2)ヤマト運輸のP-VAR分析(1980年当時)
①Position(商業貨物→一般顧客宅配に参入)
②Value(全国どこでも翌日配送、わかりやすい料金体系)
③Activity
緊密連携した運送業務(取次店で集荷)
常に荷物を集荷し配送する(配送システムを遊休化させない)
④Resource(ハブ&スポークの全国輸送ネットワーク)
5.守破離(ギャップを越える複眼モデリング)
(1)現状分析(課題の明確化)
(2)(お手本の)探索と参照
(3)理想モデルの設計
(4)現状とのギャップ抽出
(5)変革実行(矛盾の解消)
(6)例1:スターバックス
①現状分析(課題の明確化)
食料雑貨店だった
②(お手本の)探索と参照
ヨーロッパのカフェ
③理想モデルの設計
第3の場所(くつろぎと交流)
④現状とのギャップ抽出
サービス実現方法
⑤変革実行(矛盾の解消)
くつろげる雰囲気作り(直営店、従業員との信頼)
(7)例2:ドトール
①現状分析(課題の明確化)
昭和の喫茶店だった
②(お手本の)探索と参照
ヨーロッパのカフェ
③理想モデルの設計
150円の立ち飲みカフェ
④現状とのギャップ抽出
収益性確保
⑤変革実行(矛盾の解消)
回転率重視(一等地、セルフサービス、労働機械化)
苦しかったときの話をしようか 森岡 毅(ダイヤモンド社)
1.「わかる」ということ(Self Awareness)
(1)何がわかっていないかがわかる事が「わかる」ということ
(2)自分が考えてわかる事とわからない事の境界がどのあたりにあるかが把握できること
(3)自分がわからない領域の範囲と程度(量と質)の感触・想像ができること
(4)何をすればわかるようになるかも想像できること
(5)今わからなくでも、現在やれることはやっていると納得できること(安心・心の安定に繋がる)
(6)経験がないから新しい事に踏み出せないのでなく、(1)〜(5)のように考えていないため、不安になっているだけ
2.自分の宝物(得意なもの)の磨き方
(1)得意な事は自分の中では特別(オンリーワン)かもしれないが、社会に出た途端、他人との相対評価にされされる
(2)オンリーワンのものであっても、ナンバーワンに向けて磨き続けないと意味がない
(3)ただし、最後は他人との競争でなく自分(自己保存)にある本能の力を磨くこと
3.自分の強みの見つけ方
(1)何をしてどんな状態なら自分が幸せか想像してみる(ただし、誰もが好きな「寝る」「食べる」等は除くこと)
(2)今までの人生でやってきた事の中で好きな事を動詞で書き出してみる
(3)TCLでカテゴリ分けしてみる
①T:Think 考える事が好き
②C:Communication 話すことが好き
③L:Leadership 世話好き、変化を起こすのが好き
4.自分のマーケティングの考え方
(1)伝え方(How)よりも伝える中身(What)の方がはるかに重要
(2)考える順番は①、②、③の順
①誰に伝えるのか(Who)
②何を伝えるのか(What)
③どうやって伝えるのか(How)
→①、②をしっかり考えていれば、③は自分の言葉で伝えればよいだけ
→逆に②が弱いと③で悩むことになる