直感と論理をつなぐ思考法 佐宗 邦威(ダイヤモンド社)
1.4つの思考サイクル
(1)効率重視(1→∞、既存の基準範囲内からパフォーマンスを高める)
①外的な課題(イシュー・ドリブン)
カイゼン思考(問題に対しPDCAによる効率化していく)
②内的な動機(ビジョン・ドリブン)
戦略思考(目標に対し論理的に資源選択・集中し効率化していく)
(2)創造重視(0→∞、既存にない場所から感性を使って創造していく)
①外的な課題(イシュー・ドリブン)
デザイン思考(問題に対し創造的に解決していく)
課題設定→共感→発想→プロトタイプのサイクル
②内的な動機(ビジョン・ドリブン)
ビジョン思考(目標、理想を妄想し、創造的に解決していく)
妄想→知覚→組換→表現のサイクル
2.ビジョン思考(自分らしい思考)のプロセス
(1)妄想(Drive)
①内発的動機(やりたくて、やっていること)を増やす
②内省してみる余白(時間確保)がまず大事
③妄想を明確にしていくと情報ギャップ(何がわかっていて何がわかっていないのか)がわかる
→知覚(Input)の幅を広げたくなる(=好奇心につながる)
(2)知覚(Input)の幅を広げる
①自分が本当に知りたい情報を探す
②触発されるような余白を持つのが大事
(3)組換(Jump)を使って独自性を増やす
①インプットした情報にどのような加工を施すか考える
②飛躍できるような余白を作るのが大事
(4)表現(Output)を増やす
①展示・発表する場を探す
②展示
3.知覚力(センス・メイキング)のプロセス
(1)感知
ありのままに観ること
(2)解釈
①インプットを自分なりのフレームにまとめる
②最初は1つの全体像として絵(イメージ)でまとめてみる(言葉にしないこと)
(3)意味づけ(考えに意味を与える)
言葉を使って定義してみる
(4)(2)と(3)を何度も往復して言語化していくこと
4.組替
(1)組替とは
①分解した後、再構築する事
②分解した後、全体構成(フレーミング)が見えないと再構成はできない
(2)デザインとは
de(分離すること)+sign(記号、印)
(3)分解の3ステップ
①「あたりまえ」を洗い出す
②「あたりまえ」の違和感を探る
③「あたりまえ」の逆を考えてみる
(4)再構築(アナロジーで発想する)
①A(ターゲット)とかけてB(ソース)と解く→その心(類似性)はC
②Aをメタファー(比喩)で表現してもよい(例:AはBみたいに冷たい)
(5)再構築のステップ
①まずA(ターゲット)自体の構成要素をつかむこと
②B(ソース)である既知のサンプル、知識の引き出しを増やすこと(これがないと発想、発見自体できない)
③似たものを探す思考に慣れること(相違点ばかり気にし過ぎないこと)