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数と音楽 坂口 博樹(大月書店)

数と音楽: 美しさの源への旅

数と音楽: 美しさの源への旅

 

1.リズムの語源
(1)古代ギリシャ語のリュトモス(rhuthmos:ものの形)、リーイン(rheein:流れる)
(2)流れていくものの形
(3)常に変動するエネルギーの繰り返し(パルス、テンポのような単調な繰り返しでない)

2.均等と不均等
(1)通常の8分音符の連続(イーブン)
 1:1の均等分割(正方形のイメージ)
(2)拍頭の8分音符を少しずつ長くしていく(不均等分割:長方形のイメージ)
 ①√2:1≒1.4:1
  ジャズなどテンポが早くなるとこれくらいでスイングしている
 ②2:1(通常のシャッフル)〜3:1
  サンバのリズム
  →実際は2拍目がズレる(わずかに遅れる)などあり、単純に数値化できない

3.音階
(1)ヨナヌキ(呂旋法):ドレミソラ
(2)雅楽、民謡(律旋法):ソラドレミ
(3)江戸都節:ミファラシド
(4)琉球音階(沖縄民謡):ドミファソシ

4.音階と月
(1)ファから数えると大の月(31日)が白鍵、小の月(30日以下)が黒鍵
(2)白鍵:ファ(1月)ソ(3月)ラ(5月)シ(7月)ド(8月)レ(10月)ミ(12月)
(3)黒鍵:ファ♯(2月)ソ♯(4月)ラ♯(6月)ド♯(9月)レ♯(11月)

5.ピタゴラス音律
(1)5度を12回繰り返すと最初の音に戻る(サークルオブフィフス)
 ド→ソ→レ→ラ→ミ→シ→ファ♯→ド♯→ソ♯→ミ♭(レ♯)→シ♭(ラ♯)→ファ→ド
(2)ピタゴラスコンマ
 ①5度上げ(3/2)を12回やって、7オクターブ(1/2)下げると、ほぼ元の音に戻る
 ②正確には(3/2)12乗×(1/2)7乗=1.0136...となり、約0.136ズレる

6.倍音
(1)倍音は無限に続くが、実際は高くなるほど聴こえなくなる
 ラ(ギター五弦開放弦)の2倍音(ラ)、3倍音(ミ)、4倍音(ラ)、5倍音(ド♯)、6倍音(ミ)・・・
(2)基音のラを110Hzとすると、周波数は110n(例:4倍音なら110Hz×4=440Hz)

7.音律
(1)1:2がオクターブ、2:3が5度(ド→ソ)、3:4が4度(ソ→ド、ド→ファ)
(2)4:5が長三度(ド→ミ)、5:6が短三度(ド→ミ♭)
 ピタゴラス音律(ド→ソ→レ→ラ→ミ)だと(3/2)4乗=81/64≒1.27であり、5/4=1.25より少し高い音になる
(3)純正律
 ①1(ド)、9/8(レ)、5/4(ミ)、4/3(ファ)、3/2(ソ)、5/3(ラ)、15/8(シ)、2(ド)
 ②半音階は15:16で統一されるが、全音階が8:9(ド→レ)と9:10(レ→ミ)がありギクシャク
(4)平均律
 ①1オクターブ(1:2)を均等に12分割(相乗平均)するため、2の(1/12)乗(約1.059)
 ②ラの半音上シ♭はラより約1.059音が高い(440Hz×2の(1/12)乗=466Hz)
 ③純正律のドミ(3度の和音)は、ドを520Hzとすると4:5でミは520Hz×5/4=650Hzに対し、
  平均律は520Hz×2の(4/12)乗≒655Hzと少し高くなり、ドミの和音に濁りがある