2013年以前のブックレビューも随時追加中

暴力団 溝口 敦(新潮社)

 

暴力団(新潮新書)

暴力団(新潮新書)

 

1.現在の清水次郎長
現在6代目で山口組の二次団体

2.規模
(1)構成員3万6千人、準構成員4万2千6百人(2010年現在)
(2)新宿・歌舞伎町だけで、組事務所は100ヶ所

3.収入源
(1)覚醒剤
 1パケ(ビニール小袋で0.3g)で1〜2万円
(2)みかじめ
 例:名古屋の錦三(きんさん)(錦三丁目)2000軒の99%が払っている
(3)解体と産廃処理
 ①60年代に建てられたビルの建替ピーク(2020〜2040年)まで需要が多い
 ②アスベスト石綿)があるため(1975年に禁止)、解体作業は通常手間がかかる
 ③外国人にアスベスト引剥がしを安価でやらせ、不法投棄している

4.指詰め(断指、エンコ詰め)
 元々は江戸時代、遊女が行った(客に自分の愛情、誠意を示すため)

5.組抜け
 ホームレスから名前、戸籍購入して、別人として生きる元組員もいる

6.日本の暴対法
(1)暴力団の存在自体は認めている(違法としていない)が、
  取り立て、地上げなど経済行為自体には中止命令が出せる法律
(2)暴力団の存在自体は認めている(違法としていない)法律は世界中でも日本のみ
(3)存在は認める事で、警察が暴力団との腐れ縁(岡っ引き)を復活させたかったと推測
 ①江戸時代の公認警察は与力、同心まで
 ②岡っ引きは非公認で、博徒テキ屋を使用することもあった
(4)暴力団構成員が減ると、警察、刑事の予算が減り、捜査員が失職してしまう

7.芸能・スポーツと興行
 戦前からグズリ押さえ(不平客を力で押さえる)や場内整理は地域の暴力団に任せていた