「心理戦」で絶対に負けない本 伊東 明+内藤 誼人(アスペクト)
「心理戦」で絶対に負けない本(文庫) 敵を見抜く・引き込む・操るテクニック
- 作者: 伊東明,内藤誼人
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2009/11/10
- メディア: 文庫
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1.リーダーの3条件
(1)自分で洞察する(将来を観る)ことができる
(2)説明する力のある(話の上手い)人(口下手はダメ)
(3)組織(チーム)全体を動かす力のある人
2.好機の捉え方
(1)好機は待つのでなく自ら作り出す
(2)普段から準備に努力していること
3.説得のテクニック
(1)フット・イン・ザ・ドア
小さな要請から徐々に大きな要請をする際、いきなり大きくしてはいけない
(例:被災者のために署名願います→署名と合わせて募金はお願いできませんか?)
(2)ドア・イン・ザ・フェイス
最初にお願いする要請は、次にお願いする要請よりわざと大きくしておく
(例:5万円貸して→それは無理だよね。じゃ、3千円だけでもダメ?)
(3)ロー・ボール
①受け入れやすい要請(受け取りやすいローボール)を出した後に、受け入れられない要請を飲ませてしまう
②最初にYesといった手前、引っ込みがつかない状況を相手に与える
(例:オプションが無料付きの新車が格安→契約段階になって、実はオプションは別購入だと教える)
4.プラス思考とマイナス思考
(1)逆境に陥った時、跳ね返すような心の持ち方がプラス思考
(2)自分を甘やかし、何でも都合よく解釈する(悪い面から目をそらす)のは、間違ったプラス思考(「否定」)
5.勝利の5条件(孫子)
(1)時期(時と場所)
勝負する時期を見極めること
(2)戦略の使い分け
組織の大きさ、相手との関係などで戦略は使い分け、変化させること
(3)付き合い方
自分以外の上司、部下、同僚と心を合わせること
(4)準備
何をやるか想定しておく(メモなど)
(5)(上司は)口を出さない
上司は部下への訓言を一言で言えるように準備しておくこと(くどくど説教しない)
6.印象操作(impression management)
(1)場面や状況に応じた演技を行うこと
自分が他人に与える印象を(本来よりもよいものへと)操作すること
→例:リクルート活動中の学生が髪を切って、スーツを着る
(2)場面ごとに演技していようがいまいが、結果的に全て自分の一部
7.獲得的(acquisitive)印象操作
(1)好人物を装ったり、相手を思い通り動かそうとする操作
(2)取り入り(ingratiation)
①相手と同じ意見、態度を示すことでゴマをする(態度の類似性)
②最初から「そうです、そうです」と同調するばかりなのは無能
③最初は敢えて異議を唱え、徐々に譲歩(yielding)(相手に説得されたかのように見せかける)
④第三者から伝わるようにほめる、些細な批判を取り混ぜつつほめる、ほめられていないであろう点をほめる
(3)自己宣伝(self-promotion)
①成功した理由を自分の能力、長所だとアピールする
②自分が有能だということ自体、既に周知の事実である場合、アピールは逆効果
8.防御的(defensive)印象操作
(1)不祥事や失敗などの窮地(predicament)のダメージを最小限にする操作
(2)言い訳(account)
①否定(denial)
自分がやった事も行為自体も認めない
(例:自分はやってない、そのような事件があった事自体知らない)
②正当化(justification)
自分がやったことは認めるが、行為の被害は認めない
(例:自分の車はスピードは出していたが、誰にも迷惑かけてない=むしろノロノロ運転の方が周りに迷惑)
③弁解(excuse)
自分がやったことは認めないが、行為の被害は認める
(例:体調が悪くて遅刻した=被害のあった事は認めるが、自分は悪くない)
④謝罪(apology)
自分の責任も行為の被害も認める
⑤回避(meta-accounts)
言い訳自体しないための言い訳をする
(例:ノー・コメント、現在調査中です)
⑥棄権(disclaimer)
あらかじめ相手から言われそうな事を先回りする
(例:専門家じゃないけど・・、間違ってるかもしれないけど・・)
⑦不利な条件アピール(self-handicapping)
不可抗力をあらかじめアピールしておく
(例:昨日はあまり寝てないんだ、今回は全然試験勉強してないんだよ)
→結果がどちらに転んでもよいようにしておく
→結果が悪いなら自分以外の条件のせい(例:やっぱり寝てないとダメだね)
→結果が良い場合、(不利な条件でも)良かったという自己能力アピール(例:寝不足でも試験合格した)