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図解「儲け」のカラクリ インタービジョン21(編)(王様文庫)

 

図解 「儲け」のカラクリ―知って得する原価の秘密!

図解 「儲け」のカラクリ―知って得する原価の秘密!

 

1.ラーメン屋

(1)ラーメンは600円程度の原価25〜35%(麺60円、残りがスープ+トッピング)
(2)餃子の方が原価率23%で安いが手間がかかる
 →ラーメン屋は原価率35%が経営の鉄則

2.イタリアン・レストラン
(1)原価率30%
(2)ペペロンチーノは原価安くできる分、シンプルなため店の味が出るため要注意

3.焼肉屋
(1)牛一頭からとれる肉は7kg(歩留まり35%)、粗利33%
(2)食べ放題の店は食肉業者の直営がほとんど

4.カレー屋
(1)原価率35%(チキンカレーならルー80円、ご飯65円)
(2)回転率を上げたいため、コーヒーなどのドリンクメニューは置かない

5.ガソリン
(1)道路を作るための目的税が小売価格の半分以上描けられているため、アメリカの倍以上高い
(2)ガソリンスタンドの粗利は8%程度(コスト削減は限界)

6.宝石
(1)原価は25%だが、加工費でピンキリ
(2)宝石店の対面販売(人件費)、店内内装費、防犯設備など多くかかる

7.生花
(1)売れ残ったら捨てるしかないため、売れ残り分(ロス率)を見込んで売値は高くしている
(2)スーパーのカジュアルフラワーは問屋で規格外(チョイキズなど)を仕入れて安く売っている

8.化粧品
(1)クリームや口紅は原価数十円を数千円で販売(広告宣伝や売り場の派遣店員の人件費が大きいため)
(2)小売店は大量に仕入れる程リベート(最大15%)がもらえ、仕入れ過ぎた分はバッタ・ルート、ディスカウント店へ流れる

9.洋服
(1)一番手間のかかる縫製工賃(人件費)を海外工場でコストダウン
(2)流行移り変わりが激しいため在庫リスクを見込んで、原価の3倍で売価設定している

10.薬
(1)有名メーカーは膨大な開発費用回収が必要なため、安くできない
(2)同じ成分であれば、開発費用回収が不要な無名メーカーのゾロ品がよい(小売店側も利益率高い)

11.カップラーメン
(1)原価50円(薄利多売)

12.本
(1)取次店のマージン8%、書店のマージンは定価の20%程度

13.宅配ピザ
(1)単価高く原価安いため、粗利70%
(2)注文受けてからピザを焼くため食材ロスも少ない

14.携帯電話
(1)電話会社が販売代理店に販売奨励金(端末仕入価格より高い)を与えるため、端末代0円でも代理店は儲かる

15.リサイクルショップ
(1)売値の3割で買い取る(粗利7割)が、売れ残ったら在庫ロス
(2)委託販売(売り手から商品預かり、売上の3割手数料収入)は売れ残り在庫ロスなし

16.100円ショップ
(1)原価60〜70円の薄利多売

17.ハンバーガーショップ
(1)ハンバーガーの利益5円でもポテトなど原価率20%で稼ぐ

18.ファミリーレストラン
(1)セントラルキッチンで各チェーンへチルド配送してコストダウン

19.牛丼
(1)原価率50%を盛り付けの腕(牛肉、玉ねぎ、ツユ、ご飯の配分)で稼ぐ

20.コンビニ
(1)日商40万が目安

21.パチンコ
(1)出玉率140%(1万円分の玉2500個使えば3500個出玉)としても景品原価率62.5%(店の粗利12.5%)のため8750円の景品しか交換できない

22.喫茶店
(1)400円のコーヒーの原価率20%(80円)

23.居酒屋
(1)300円のサワーの原価は70円、フードメニューも原価率35%以下

24.動物病院
(1)人間と違い、診療料金の公的基準なし(かつては獣医師会基準料金あったが独占禁止法抵触の恐れから撤廃)

25.理髪店
(1)基本料金3800円のうち技術料が9割、原価(シャンプー、カミソリ代)は1割の150円

26.缶ジュース
(1)350ml(1980年代にアメリカから輸入)が製造量が多いため、250mlと同じ120円販売できる
(2)コーヒーでも烏龍茶でも同量同価格なのは、価格に合わせて質(原液の量、豆の種類など)を調整しているため

27.米
(1)流通の主導権は量販店(最初に量販店が特売価格を決め、それに合わせて問屋が提供)
(2)安いコメは加工用(味噌、菓子類)を食用にしたり、ブランド米に安いコメを混ぜて(混米)低価格化

28.電気
(1)これまではレートベース方式で5.25%が必ず電力会社の利潤となる
(2)電力自由化で自家発電の企業が小売可能

29.ガス
(1)総括原価方式(必ず一定の儲けが得られる)

30.水道
(1)佐賀と山梨の価格差9倍以上(水道事業地方自治体毎の独立採算制のため)
(2)原価は一般非公開

31.郵便
(1)日本の郵便料金はアメリカの2倍以上(人件費が料金押し上げ)

32.映画
(1)昔の映画館は、上映作品の選択権がなく、不人気でも一定期間上映が必要だった
(2)外資系のシネマコンプレックスは、配給系列を超えて上映作を選択し、従来のデメリット回避

33.損害保険
(1)金融ビッグバン以前は、保険料の6割しか支払いには使われていない(4割は損害保険会社の利益)ため、国際水準比較で極めて高かった
(2)規制緩和後、保険料率は自由化

34.絵画
(1)日本画は絵の大きさ(号数)と画家の格で値段が決まる
(2)業界内組合の「交換会」で取引され、そのたび画商のマージンが積み重なる(儲かるのは画商だけで、画家には1円も払われない)