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自分を大きく変える偉人たち、100の言葉 苫米地英人(TAC出版)

 

自分を大きく変える 偉人たち、100の言葉 ─Dr.苫米地式名言活用術

自分を大きく変える 偉人たち、100の言葉 ─Dr.苫米地式名言活用術

 

 1.仕事

(1)40歳過ぎたら、自分の顔に責任を持つべき(エイブラハム・リンカーン
 ①見られる立場の人(管理職、政治家など)は期待感、信用度を得るのに見た目は必要
 ②ずば抜けた実力を周囲に知らしめていれば、見た目は無関係となる
(2)仕事は上機嫌でやれ。そうすれば仕事もはかどるし、身体も疲れない(アドルフ・ワグナー)
楽しくないことを無理やりやるのは、クリエイティブアボイダンス(無駄な回避行動)であり、生産性が下がる
(3)敵がいる?よいことだ(ウィンストン・チャーチル)
敵が多いのは、自分が社会の役に立っている証拠だと思うこと

2.人生
(1)志を立てるために人と異なることを恐れるな(吉田松陰)
 ①ノット・ノーマル(非凡、脱常識)はアブ・ノーマル(変態)ではない
 ②自分のブリーフ・システム(信念の体系)の枠組みを突破すること
(2)宇宙は最適に設計されている(ノーム・チョムスキー)
直感的に正しく美しいものが正解の可能性が高い
(3)最初のひらめきがよくなければ、その後いくら努力してもダメ(トーマス・エジソン)
 ①ひらめきとは、自分の損得や利害に一切関係なく(見返りなしで)生まれるもの
 ②努力とは、自分に役に立つという見返りがある
(4)煩悩を止めることはできないが、煩悩を知ることはできる(中野良俊)
 ①煩悩(欲しがること)はあってもよいが、それに囚われてはいけない
 ②煩悩(欲望)が適度に満たされていれば、気持ちに余裕が生まれ「いいひらめき」が生まれる
 ③煩悩(欲望)を抑制して自分を追い込んでも「いいアイデア」は生まれない

3.お金
(1)金銭は独立の基本なり、これを卑しむべからず(福澤諭吉)
日本は儒教の教えがあったため、資本主義(お金を稼ぐこと)をほめることに抵抗がある
(2)金持ちがその富をどのように使うかわかるまでほめてはいけない(ソクラテス)
 ①お金があること自体は自慢にならない(お金を何に使ったかが自慢になる)
 ②おどうやってお金を稼ぐかは考えず、どうやって社会の役に立つか(付加価値)を考えること
(3)わずかしか持たない者が貧乏ではなく、もっと欲しがる者が貧乏なのだ(小セネカ)
 ①他人のものを欲しがる心が、貧乏にしている
 ②今、目の前にあるもので全てありがたいと思える心が、豊かにできる
(4)人間死ぬ時は、金も名誉も関係ない(本田宗一郎)
 人間の価値とは、頭の中にある「好きなこと」(定量的に測れない、お金に換算できないもの)
(5)まず自分をこの世に必要な人間と背よ。そうすればパンは自然に得られる(エマーソン)
新たなマーケットを作れば、起業成功できる
(6)貧乏は恥ではないが、不便である(シドニー・スミス)
 ①昔は貧乏とは飢えであり、生きる目的と直結していた
 ②現在の日本では、お金は時間(好きなことができる自由)を買う道具である
(7)お金で買いたいものなんてすぐ尽きてしまう(スティーブ・ジョブズ)
 数億円稼ぐことをゴールにするのでなく、「数億円稼ぐ自分」をコンフォート・ゾーン(快適だと思える状態)にする
(8)悪の根源をなすものは金そのものではなく、金に対する愛である(サミュエル・スマイルズ)
 ①お金はその発行国の信用価値でしかない(日本の信頼がなくなれば、1万円は原価20円の紙切れに過ぎない)
 ②お金の洗脳を解くには、1万円札を破ってみるとよい(日本国家に貸している1万円の借金をチャラにしてやった気分になれる)
  →1万円札を持っているのは、日本国家に対し、1万円のお金を貸してやっているのと同じ

4.人間関係
(1)最もよい説得方法は、相手に気に入られることである(カリエール)
 ①人脈の増やすには、相手の相談内容より高い抽象度の視点から見た発言をする
 ②抽象度を高めることで、相手が気づかない盲点(スコトーマ)を指摘できる
(2)人に対して感じるいらだちや不快感は、自分自身を理解するのに役立つことがある(ユング)
 いらだち、不快感、怒りを感じたら、その時の自分の分析をするとよい
(3)恋愛とは仕事のない人々の仕事のようなもんである(モンテスキュー)
 ①恋愛はしてもしなくても、どちらでもよい(人生の目的ではない、人生の中で必須ではない)
 ②恋愛はヒマな人がハマる娯楽行為
(4)性欲だけなら結婚は不必要だ。性欲は相手を尊敬しない(武者小路実篤)
 ①リラックスした状態の脳からセロトニンが大量に出ると、性欲は消える
 ②衣食住に恵まれ信頼関係が深くなった男女は自然と性交しなくなる
 ③逆に本能が危険を感じると種の保存欲(本来の性欲)が増える
(5)原因に縁って結果が起きる(釈迦)
 ①原因と結果は常に双方向性があり、かつ流動的
 ②原因と結果は他者との関係で相対的に決まる
 (例:子供が生まれたから親になるとも言える、嫌な上司がいるのは自分のせいとも言える)

5.やる気
(1)音楽は最も強力な言語の一つだ(ジミー・ペイジ)
 歌(言葉の入った音楽)は娯楽だが、音そのものを美しく調和のとれた曲にするのは芸術
(2)運命は幻想である(アマルティア・セン)
 ①人間の意志を超えた幸福や不幸を与える力(運命)は、神の概念が前提となるため、現在には存在し得ない
 ②科学のみならず宗教学者ですら、神は存在しないと定義している
(3)他力というのは如来の本願力なり(親鸞)
 キリストが神の愛は無償と言ったのと同様に、親鸞も自費の思想である絶対他力(仏は無条件に人々を受け入れる)を説いた
(4)言葉が人生を決定する(ルー・タイス)
 西洋文明(キリスト教的世界観)を選択した以上、全ての行動が言葉でシステム化される
(5)失敗と不可能とは違う(スーザン・ブローネル・アンソニー)
 失敗して落ち込んだ時は、スマートトーク(=ポジティブなセルフトーク)がよい
 (例:「これも必要な事。次は必ず成功する」と言う)
(6)時間は未来から過去へと流れている(苫米地英人)
 最初に未来が最高だと決めてしまえば、そこから逆算した現在や過去は全て必要な出来事だと言える