おじいさんは山へ金儲けに 村上 龍(NHK出版)
- 作者: 村上龍,山崎元,北野一,はまのゆか
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2001/08/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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1.時として、投資は希望を生む
意図的にリスクを持つことの必要性と有効性、そして楽しみを知ること
2.将来の価値と現在の価値を比べるという考え方が基本だ
(1)投資家のプロほど過信(オーバーコンフィデンス)により予測が外れる場合がある
(2)過去の行動にこだわらずに、将来のみを見て現在の行動を決める
①過去の小さな成功にこだわり過ぎると、将来大きな失敗をする
②企業につけられる現在の株価は、過去の業績でなく将来の予想から値付けされている
3.投資したお金は、単なる「賭け」ではなくて、働いている
4.投資について、自分で納得できないことはしなくてもいいし、してはいけない
近年、著しく投資家に不利な運用商品があるため注意が必要
5.リスクは計算された不確実性であり、大まかでも見当をつけることが大切だ
(1)リスクとは不確実性を数量化したもの
(2)例えば1年で100万貯金できるなら、そのうちの半分を投資して(最悪損しても)よいと考える
6.リスクなしにリターンは増えないが、ハイリスクがつねにハイリターンというほど世の中は甘くない
(1)ハイリスクがハイリターンになるのは半分だと思っていた方がよい
(2)リスクを扱う思考法に慣れたほうがよい
(3)絶対な確信がないと何も意思決定できない思考習慣は人生を不自由にしてしまう
7.一人一人はお金について違っていることを認識せよ
(1)稼ぐ能力が低下(減収)した時、補ってくれるのが運用資産
(2)運用のやり方は他人のマネをしたり、売りたい側(金融機関)から薦められるパターン化された商品に合わせてはいけない
8.資産運用でも人生を考えるうえでも、ポートフォリオという考え方は大切だ
(1)目的別(学費、老後資金など)に固定運用(学資保険、老齢年金など)するより、トータルの資金をうまく分散すること
(2)日本では土地(持ち家)だけで総資産の50%(アメリカは25%)占めてしまうため、その時点でそもそもポートフォリオできない
9.”確実なマイナス”であるコストを軽視してはいけない
(1)投資信託で保有期間に応じてかかる手数料(信託報酬)が1年あたり運用資産の1.5%だった場合、
20年保有すると元金の約30%がコストとなる
(2)手数料の年率が0.3%違ったら、手数料の高い商品がいくらうまい運用をしても逆転することはほぼ不可能
10.お金は、あくまでも手段だけれども、とても大切なものだ
(1)お金を得ることは、幸せを求めたり不幸を避けるための手段までに踏み留まること
→「手段として」お金は大事に扱うこと
(2)お金を得ること自体が、人生の目的や達成尺度へと膨張させないこと
(3)自分の価値観で判断すべき時にお金が入り込んではいけない