ザ・ビジョン 江上 隆夫 (朝日新聞出版)
1.Amazon(ジェフ・ベゾス)
(1)ビジョン
The Everything Store(すべてのものが買えるお店)
(2)ミッション
地球上で最もお客様を大切にする企業であること
(3)具体的なサービスの拡張
①Amazon Cash(クレジットカードを持たない人がインターネット通販できる)
②Amazon Prime(購入前の試着、返品無料)
③Amazon fresh(生鮮食品配送)
④Amazon Fire TV(家庭にエンターテイメントを配送)
(4)結果
①2018年の米国内eコマースシェア49%
②米国内プライム会員数8500万以上
2.Patagonia(イヴォン・シュイナード)
(1)ビジョン
The Responsible Company(社会や環境に対する責任を全うする企業)
(2)ミッション
最高の製品を作り、環境に与える悪影響を最小限に抑える
ビジネスを手段として環境危機に警笛を鳴らし、解決に向けて実行する
(3)ビジネスの基準
地球にとって正しいかどうか
→Patagoniaの株主は地球
3.良品計画<無印良品>(堤清二、田中一光)
(1)無印良品の意味
ブランドはない(無印)が、良い品であること
(2)ビジョン
日本の基本から世界の普遍へ
(3)コンセプト
これでいい(「これがいい」ではない)
→お客様が満足を持って選択する
(3)デザイン(原 研哉)
①ミニマルで高品質
②empty(空っぽ)
→西洋でいうsimple(合理性のある簡素)ではない
→自由度の高い製品
4.富の集中と格差
(1)世界の富の82%を1%の富裕層が独占し、世界の50%の人は富が増えなかった(2017年 Oxfam)
(2)世界で最も豊かな8人で、所得の低い36億人と同じ富を持つ
(3)ビル・ゲイツの総資産921億ドル(10兆円以上)は、ギリシャの国家予算とほぼ同じ
(4)2018年7月時点での総資産トップはジェフ・ベゾスの1551億ドル
5.理念の定義
(1)アイデンティティ
あるべき自己像
(2)バリュー
優先すべき価値基準
(3)コンセプト
新しい実行原理
(4)ミッション
達成すべき取り組み
(5)ビジョン
最高の公的未来像
6.理念を「弓を射る人」でまとめて表現する
(1)弓を射る人(というアイデンティティを持つ自分)が
(2)心構え(というバリュー)のもと
(3)強力な弓(というコンセプト)を使って
(4)矢(というミッション)を
(5)的(というビジョン)に向けて放つ
人生は攻略できる 橘 玲(ポプラ社)
1.知性とビッグファイブ
(1)知性:頭がいいか悪いか
(2)経験への開放性:おもしろいか、つまらないか
(3)堅実性:信頼できるか、あてにならないか
(4)外向性:明るいか、暗いか
(5)同調性:みんなと一緒にやれるか、自分勝手か
(6)安定性:まともか、神経質か
2.「好きな事」を仕事にする方法
(1)トライ&エラー
最初の仕事や会社を自分が好きかどうかは、試してみないとわからない
(2)1万時間の法則
①同じ仕事(同じ会社)を1万時間できた=好きな仕事だと言える
②目安は1日仕事10時間として、1万時間は約3年
→約3年仕事が続けられないなら、自分にあってないという事
(3)「好きな事」と「得意な事」両方あるなら、「得意な事」を仕事にする
「得意な事」は「好きな事」よりは好きでないかもしれないが、大嫌いでもないはずだから
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1.分断本能
(1)人は何事も2つのグループに分けて考えたがる(いわゆる二項対立)
良い/悪い、正義/悪、自国/他国、男性/女性等
(2)「分断」を示すような言葉に騙されないこと
分断された重なりのないグループと思いがちだが、実際は重なりがあり、その中間部分に大半の人がいる場合がある
→極端な例を探すより、まず大半の人がどこにいるか探すこと
2.ネガティブ本能
(1)悪いニュースは広まりやすい(良い出来事はニュースになりにくい)
(2)「悪い」と「良くなっている」が並行して進む変化もある
(3)長期的に良くなる(ゆっくりとした進歩)より、短期的に悪い事が起きるとが気づかれやすい
(4)悪いニューズが増えたのは、これまでより監視の目が届くようになった(良い事)かもしれない
(5)減り続けている悪いこと
①100万人あたりのHIV感染(1996年549人→2016年241人)
②有鉛ガソリンが合法な国(1986年193カ国→2017年3カ国)
③核兵器(1986年6万4先発→2017年1万5先発)
④大気汚染(一人あたりの二酸化硫黄排出量)(1970年38kg→2010年14kg)
(6)増え続けている良いこと
①安全な飲料水(1980年58%→2015年88%)
②1歳児の予防接種(1980年22%→2016年88%)
3.直線本能
(1)グラフの直線はまっすぐ続くだろうという思い込み(直線はいつかは曲がりだす)
4.恐怖本能
(1)恐怖でパニックとなり、正しく考えられなくなること
(2)リスクは質×量(危険度×頻度)で計算すること
5.過大視本能
(1)一つの大きな数字(例:420万人)だけで大きい、重要だと判断しないこと
(2)複数の数字を見つけて比較し、相対的に見ること
(3)複数の項目があるなら、そこから大きな項目を探し、80/20ルールが使えるか検討する
6.パターン化本能
(1)パターン化(分類)できるという思い込み
(2)同じ集団の中にある違いを探す(同じと思っている集団の中に違いがある)
(3)違う集団の間の共通項を探す(違うと思っている集団の間に共通点がある)
(4)ある集団でのパターンが他の集団でも当てはまると思い込まないこと
(5)過半数の意味合いを正確に把握すること(51%も99%も過半数だが、実際は大きく異なる)
7.宿命本能
(1)宿命(持って生まれたもの)は変わらないという思い込み
(2)ゆっくりとした変化、小さな進歩が数十年で大きな変化をもたらす
8.単純化本能
(1)数値化(データ化)という単純化により、見落とすこともある(例:個人の自由、進歩は数字で測れない)
(2)専門知識という便利なツール(トンカチ)を持っていると、どんな問題にも無理やりそのツールを使いたくなってしまう(なんでもクギに見えてしまう)
9.犯人探し本能
(1)犯人(人)でなく原因を探そう(誰かを責めても問題は解決しない)
(2)ヒーローでなく良い仕組みに目を向けよう
10.焦り本能
(1)焦らない(今すぐ決めないといけないようなことはめったにない)
すいません、ほぼ日の経営。 川島 蓉子/糸井 重里(日経BP社)
1.事業
(1)予算の名前もつかなくても、プロジェクトは始めてしまう
(2)ただし、それが本当に「おもしろい」かどうか発起人は深掘りしておくこと
(3)マーケティングもしない(その代り、しつこく自問時し続ける)
2.人
(1)労働時間と良いアイデアの数は比例しない
①机に長く向かえば必ずアイデアが出るとは限らない
②集中しない方が良い考えが生まれることもある
(2)インディペンデントデー(毎週金曜、一人で考える)
(3)社員全員がルールを守るだけの会社は目指したくない
(4)個別のハンデ(例:子育て)ある人に対し、他の人が意地悪しない会社にしたい(社会と同じ)
(5)「誠実」を大事にする(誠実とは姿勢のこと)
①貧しくても、不勉強でも誠実であることはできる
②「誠実」であること=「信頼」を得る方法(ただし、それが目的となってはいけない)
(6)「貢献」を大事にする(貢献とはよろこびのこと)
①人を喜ばせ、自分も喜ぶことができる、新しい機会を得る
②ドラッカーの言う「成果」と同じ
3.組織
(1)行動指針「やさしく、つよく、おもしろく」
①やさしく
相互に助け合い、生かす(これがないと会社が社会に受け入られてもらえない)
②つよく
アイデアを現実に変える力
③おもしろく
新しい価値を生み出す力