2013年以前のブックレビューも随時追加中

新「ビジネス書」のトリセツ 水野 俊哉(カシオペア出版)

1.主なビジネス書出版社
(1)日経BP
 売上高385.6億(14年12月期)
(2)ダイヤモンド社
 売上高124億
(3)PHP
 松下幸之助が創立
 Peace and Happiness through Prosperity
(4)文響社
 2010年4月創業
(5)日本実業出版社
 1950年創業
(6)フォレスト出版
 平成8年創業
(7)ディスカヴァートゥエンティワン
 千場弓子が社長
 働く女性ビジネス出版社というイメージ
(8)きこ書房
 思考は現実化する(ナポレオン・ヒル
(9)サンマーク出版
 原因と結果の法則(ジェームズ・アレン)
(10)大和書房
 ユダヤ人大富豪の教え
(11)講談社
 年商1190億(14年11月期)
(12)KADOKAWA
 2014年角川ホールディングスがドゥワンゴと経営統合
 中経出版などもKADOKAWAに統一
(13)小学館
 集英社一ツ橋グループを形成
 新書も創刊しビジネス書にも進出
(14)幻冬舎
 発売元別だがヒット多い
(15)徳間書店
 一時は大映スタジオジブリも所有

2.ベストセラーの文章術
(1)極端(例:銀行強盗してでもお金が必要?、もしも会社が監獄だったら?)
(2)拡大、縮小(例:世界がもし100人の村だったら
(3)自分の得意なものに例える

3.ビジネス書のビジネスモデル
(1)本
 実売3万部×1500円×印税10%だと450万
(2)セミナー
 1回50万で12回やると600万
(3)商材(DVD、CD等)
 3万の商材×1000本×利益率50%で1500万
(4)会員制ML
 500円×1000人で50万/月
(5)雑誌執筆
 50万×12で600万

残念な人の働き方 山崎 将志(日経ビジネス人文庫)

残念な人の働き方 (日経ビジネス人文庫)

残念な人の働き方 (日経ビジネス人文庫)

 

1.会社組織とwant/must/should型
(1)事業家はwant型(こんなことがやりたい)
 塗り絵(の枠)自体、新しいのを考える人
(2)管理者はshould型(やるべきことをやる)
 事業家のアイデアからやるべきことを見つけ、オペレータに指示する
(3)オペレータはmust型(やらないといけないことをやる)
 ①want型から新しい仕事がきても、やらないといけない仕事が増えるだけ
 ②塗り絵の枠は決まっていて、塗るのがうまい人

2.会社組織で大きな意思決定できない理由
(1)会社組織が民主的(多数決)になり過ぎているから
(2)大きいことは適当に決まり、小さいことは精緻に決まる
 ①大きな決済権限のある人は忙しく時間がないため、Yes/Noは短時間に決まる
 ②小さな話は担当社員レベルが出てくるため、分厚い資料で長時間説明してもなかなか決まらない

3.非論理的な話の構成
(1)主語がない
 例:「ミスの原因は、間違ったボタンを押したから」
(2)「なぜ」と「なぜなら」がつながっていない
 例:「モチベーション低下の原因は、人事制度にある。ではなぜ遅刻が起きるのかというと。。」
(3)原因と対策の内容が合わない
 例:「モチベーション低下の原因は、人事制度にある。よって、対策は勤労システムの導入となる」
(4)原因ではなく「なぜ」の内容を言い換えているだけ
 例:「残業時間増加の原因は、全員が夜遅くまで働いているから」
(5)先に結論があり、その結論に合わせる形で原因を作り込んでいる
 例:「残業時間増加防止の対策は早帰りルール化である。なぜなら残業が多いのは早帰りルールがないからだ」

残念な人のお金の習慣 山崎 将志(青春出版社)

残念な人のお金の習慣 (青春新書プレイブックス)

残念な人のお金の習慣 (青春新書プレイブックス)

 

1.健康で文化的な最低限度の生活(日本国憲法第二十五条)
(1)最低生活費(生活保護法)
 単身で年間190万、3人(夫婦+児童)で年間288万<東京都内>
(2)民間企業平均年収手取り額(2009年度)
 単身(30歳独身)315万、3人(夫婦+児童)520万
 →最低生活費と比較すると、単身315-190=125万、夫婦520-288=232万の余剰がある

2.お金による幸福感
(1)世帯所得7万5000ドルまでは収入に比例して幸福感も増大(プリンストン大学
 7万5000ドル超えると幸福感も頭打ちとなる(日本円だと750万程度)

人生は四十代からの勉強で決まる 鷲田 小彌太(海竜社)

人生は四十代からの勉強で決まる

人生は四十代からの勉強で決まる

 

1.勉強法(野口悠紀雄)への反論
(1)面白いことを勉強する
 基礎を蓄積し、熟達してこないと面白くならない
(2)全体から理解する
 最初から全体的把握(あるいは職人的な勘所)がわかる人はいない
(3)基礎8割やったら応用に進む
 基礎80%もやる前に挫折してしまう人が多い
(4)(1)〜(3)の解決法は、最初は習慣化するまで基礎を強制してやるしかない(例:学校)

2.継続と成功
 小さな努力の継続(succession)が成功(success)(=大きな成果)を生む

3.勉強法
(1)1つの事を肯定的・保守的なやり方と否定的・変革的なやり方同時に進める
 賛成/反対、良い/悪いといった単純な結論は出なくなる(より深く考えた結論が出る)
(2)勉強するうち(自分でも知らなかった)自分自身の知的な能力が見つかると面白くなる

おとなの教養 池上 彰(NHK新書)

1.教養(リベラルアーツ
(1)人を自由にする学問
(2)すぐ役立つ事は専門学校で学べばよい(ビジネススクール
 →世の中に出て、生きる上で必要になる事を学ぶ

2.経済
(1)マルクス資本論
 ①「資本家と労働者は対等に取引」というのが前提
 ②資本家は労働者費用を下げることが利益となる
 ③資本主義批判はしたが、理想の社会主義は提示していない
(2)ケインズ革命
 ①財政赤字(国が借金)しても、何れは好景気になると考える
 ②累進課税(お金持ちにより多く課税する)
(3)フリードマン新自由主義
 ①最低賃金制度の撤廃(雇用も市場に任せる)
 ②家賃統制(家賃の上限を決める)の撤廃

3.歴史
(1)進歩史観
 理性、科学を重んじ、歴史は進歩しているという考え方(ガリレオニュートンなど)
(2)唯物史観
 資本主義が社会主義革命で終わるという考え方(一種の進歩史観

4.日本人
(1)日本人の定義
 1873年に国籍が決まり交付されてから(それ以前の日本に日本国籍はなかった)
(2)大和魂
 後づけ(上からの押しつけ)の日本人のアイデンティティ
(3)様々な人の混血が日本人
 琉球アイヌ、薩摩など