2013年以前のブックレビューも随時追加中

「空気」で人を動かす 横山 信弘(フォレスト出版)

「空気」で人を動かす

「空気」で人を動かす

 

1.空気が変わる原因
(1)社会的手抜
 人が増えれば増えるほど手抜きをしてしまう集団心理
(2)外来価値観
 新しい人が組織に入ることで新しい価値観が持ち込まれる
(3)意味の偽造(作話)
 過去にやった事を正当化するため言い訳する

2.間違った対策
(1)にわかコーチン
 ①相手にアドバイスや提案はしないこと(質問のみ)
 ②ただし、相手自身答えがないのに質問で掘り下げても無意味(誘導尋問になる)
(2)意識調査(アンケート)
 元々考えたこともない事をアンケートで質問されても、適当に(理由もなく)回答するだけ
(3)過剰承認
 ねぎらい、ほめる言葉のかけ過ぎ
(4)金銭的報酬
 アンダーマイニング効果(過正当化効果)
 →元々やる気があって行動していたのに、お金をもらうために行動(やる気自体は低下)してしまう

3.空気の変え方
(1)リーダーが情報発信(最低8ヶ月)
 ①4W2H(ぼかし表現をしない)
 ②「ベスト、積極的、全力」などのぼかし表現は禁止
 ③When,Where、Who、What、How much、Howの4W2H で表現する
  →Why(理由)は説明しない(理由など説明しなくとも納得できるような細かい説明をする)
(2)ティーチング
 ①決められた型、原理原則を徹底して反復確認
 ②あるべき姿と現実を数字で示す
 ③相手(担当)の役割を教える
 →上から目線(指示する)のでなく、間接話法(例:社長も言ってたんだけど)と切り出して説明する(独白)

コンサルタントの仕事力 小宮 一慶(朝日新書)

コンサルタントの仕事力 (朝日新書)

コンサルタントの仕事力 (朝日新書)

 

1.(相手の話を)聞く時の注意
(1)自分の(勝手に思い浮かんだ)アイデアで簡単に解決しない
相手の話を細かく聞いて仮説検証しないと正しい答え(解決策)にはたどり着けない
(2)ノイジー・マイノリティ(相手の声が大きいだけで実際は少数意見)に惑わされない
サイレント・マジョリティを聞き分けること

2.コミュニケーションは意味+意識
 意味はメール、文章で伝わるが、意識は直接会って話さないとわからない

運は操れる DaiGo(マキノ出版)

運は操れる (望みどおりの人生を実現する最強の法則)

運は操れる (望みどおりの人生を実現する最強の法則)

 

1.運にまつわる真実
(1)運のいい人
 ①粘り強い人(他の人より準備し、何度もたくさんの事を試しているに過ぎない)→その結果が運がよくなる
 ②短期的な不運にとらわれず、その後の長期的な幸福度がどう上がるか考え、行動や生活習慣を持続的に変えていくこと
 ③自分が幸運だと思える証拠を集め、思い込みを強化している(リチャード・ワイズマン)
  →アズイフの法則(as if〜:自分は幸運な人なんだと思って行動してみる)
 ④外向性が高く(社交的)、神経症的傾向が少なく(物事に動じない)、開放性の高い(好奇心旺盛)
  →内向的な人は、外交的な人を友人とする戦略が必要
 ⑤誠実(クソ真面目)だけでは報われない
  →正しい方法で努力しない限り、どれだけ努力しても運はつかめない
  →正しい方法を見つけるには、いろんな方法を試行錯誤するしかない
 ⑥協調性(人に合わせる)だけでは運はつかめない
  →周囲を気にし過ぎる人は、マイペースで自由な人のマネをするとよい
(2)運の悪い人
 成果のつかめない人

2.不安に強くなる
(1)脱フュージョン
 ①ネガティブな考えを点数化する(これは以前の最高の落ち込みよりは少ないから60点など)
 ②不安になったら歌にする(「いらいらーするー」と節をつけて笑ってみる)
 ③擬人化(悲しみさんと名付けてみる)
 ④列車法(列車に例えてだんだん遠ざかるイメージを作る)
(2)失敗ノート
 他人の失敗、不運をノートにつけておく(自分の失敗は強烈な記憶となるので通常ノートする必要なし)
 例1:ソニーのケータイ+カメラがiPhoneに負けたのは、自部門にあるデジカメ部門との組織的対立が原因
 例2:ポラロイド社が自社のカメラが売れなくなるから、デジカメ参入断念し、結果的に市場失う
 →ただし、自己充足的予言(自分の失敗を引きずり不運だと自己暗示)になったら、毎日記録し、実は小さな悩みだと気づける
(3)ビッグウィン仮説
 ①たった一度のビッグウィン(大当たり)に惑わされ、ギャンブルがやめられない事
 ②直感(=なんとなく決める事)は自分の経験の中からの総合判断
  →ただし、過去に偶然起きた幸運(大きな成功)は過信しないようにする(冷静に割り引いた方がよい)
(4)スリー・グッド・シングス(成功ノート)
 ①毎晩、今日良かったことを3つ書き出す(ピークエンドの法則:うまくいったこと、印象的だったことを思い浮かべる)
 ②コンフォート・ゾーン(居心地はいいが、いつも通り変化のない状態)の外に向けた出来事を良かったこととして書き出すこと
 ③努力した事(事前に準備した事)、戦略(どう準備するか決めた事)、選択(状況に対し、どう選択するか)を記録する

3.試行回数を増やす
(1)自分にかけるピグマリオン効果(思い込みを強化する)
 結果的に行動を起こす時の不安(恐怖)を抑え、試行回数を増やせる
(2)レジリエンス(反発性、弾力性:失敗しても立ち直る力)を高める
 ①失敗した時の感じたネガティブの感情を具体的に書き出す
 ②運動する
  20分有酸素運動ドーパミン放出により、その後3〜4時間は認知、行動、考察力が高まる
 ③呼吸法
  タクティカル・ブリージング(鼻から4秒吸う→4秒息を止める→4秒かけて口から吐く→4秒息を止めるの繰り返し)
 ④瞑想する
  数息観(お腹を突き出して座る→1.5m先を薄目でぼんやり見つめる→呼吸を10まで数える→1から数え直すの繰り返し)
  →随息観(ヴィパッサナー):呼吸を意識しつつ、周囲の環境にも半分意識を向ける

4.チャンスに気づき行動に移す
(1)ワーキングメモリ(同時並行処理は最大7つまで)を解放する
 ①1つの仕事が終わったら、すぐに頭の中を解放する(選択→決断のスピードを高める)
 ②頭の中を解放しておかないと、周囲の変化に鈍感で気づく力が低下してしまう
(2)セレンディピティ戦略
 ①対戦相手のいるゲーム(ボード、カードなど)をする
  →瞬間的な選択と決断を繰り返すことで、直感(ひらめき)が磨かれる
(3)コミュニケーション戦略
 ①相手に伝えることは一点に集中する(ハロー効果の逆利用)(自分はこういう人だと一言で言えること)
  →仕事でも一つの得意分野のみ強調しておけば、苦手な仕事は回ってこなくなる

もしもウサギにコーチがいたら 伊藤 守(大和書房)

図解 もしもウサギにコーチがいたら―「やる気」を引き出す33の方法

図解 もしもウサギにコーチがいたら―「やる気」を引き出す33の方法

 

1.ウサギのタイプ
(1)コントローラタイプ
 行動・決断は早いが、感情表現苦手(ストレートな物言いしかできない)
(2)プロモータタイプ
 アイデア生み出す瞬発力はあるが、飽きっぽい
(3)アナライザタイプ
 分析力・正確性は高いが、変化・混乱に弱い
(4)サポータタイプ
 援助・協調性は高いが、決断力がない

2.問題解決の糸口(視点の移動)
(1)問題に対する態度(謝罪の方法)
(2)問題からの逃げ方
(3)(そもそも)何が問題なのか明らかにする
(4)問題を放置できないか検討
(5)他に解決できる人を探す
(6)過去に似た問題をどう解決したか参考にする

日本はなぜアジアの国々から愛されるのか 池間 哲郎(育鵬社)

日本はなぜアジアの国々から愛されるのか

日本はなぜアジアの国々から愛されるのか

 

1.イタリアとカンボジア
(1)イタリア
 ①日独伊三国同盟を結んでいたが、日本敗戦1ヶ月前に対日宣戦を行い、戦後賠償請求してきた
 ②日本は賠償でなく一括見舞金として支払い
(2)カンボジア
 ①1954年、大東亜戦争における日本軍駐留被害の賠償請求は放棄
 ②日本は経済、技術協力でお返し

2.アメリカの植民地政策(動物園政策(ズー・セオリー))
 補助金漬けで教育、福祉援助は行うが、産業開発、技術投資はしない

3.日本
(1)職人の国
 ①200年以上続く企業3,146社(ドイツ837社、オランダ222社、フランス196社)で世界の半数を占める
 ②100年以上続く企業だと2万7,441社
(2)国土
 土地面積だと世界61位だが、海含めた(排他的経済水域)面積は447万㎡で世界6位
(3)不安遺伝子(セロトニン)
 日本人の約80%に存在(アメリカ人は約44%しかない)